大阪府大阪市の倉庫にて、区画の一部を間仕切り変更し、防爆区画として利用するための施工を行いました。区画の用途変更にあわせて感知器を増設し、防爆区画の仕様に対応した消防用設備の設置と、所轄消防署への届出まで対応した事例です。
現場データ
- 施工場所:大阪府大阪市(倉庫)
- 工事内容:間仕切り変更にともなう感知器増設・防爆区画対応
- 使用機材:フェルオール製 防爆型感知器・照明器具、ねじ込み式電線管
工事の背景|倉庫の一部を防爆区画に変更
今回の現場は、倉庫の一部を間仕切りで区画し、防爆区画として利用することになった案件です。防爆区画とは、可燃性ガスや粉じんが発生する可能性があるため、火花や高温を発生させない構造・機器の使用が求められる区画のことです。
用途の変更にともない、区画内の感知範囲を確保するための感知器の増設と、防爆区画の基準に対応した設備への切り替えが必要になりました。通常の倉庫と異なり、区画内で使用できる電気機器や配管方法には制約があるため、事前の仕様確認が欠かせません。

区画変更後の天井・内部の状況です。既存の天井パネルや配管の位置を確認しながら、増設する感知器の設置位置や配線ルートを検討しました。
施工内容|感知器の増設と防爆区画仕様への対応
防爆区画では、通常の消防用設備をそのまま使用することができません。区画の用途に合わせて、防爆対応の機器を選定し直したうえで施工を行いました。
感知器・照明器具の設置
区画内には、フェルオール製の防爆対応感知器および照明器具を設置しました。防爆区画向けの機器は、内部で発生する火花や熱が外部の可燃性ガス・粉じんに引火しない構造になっている点が、一般的な機器との大きな違いです。
一般的な仕様と防爆仕様の違いを整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 通常仕様 | 防爆仕様 |
|---|---|---|
| 機器の構造 | 一般的な密閉度 | 火花・熱を外部に漏らさない構造 |
| 使用できる場所 | 制限なし | 可燃性ガス・粉じんが想定される区画 |
| 配線方法 | ケーブル配線が中心 | ねじ込み式電線管による気密配管 |

設置した防爆型の照明器具と感知器です。天井面に複数の機器を配置し、区画内を確実に感知・照明できるようにしています。
ねじ込み式電線管による配管施工と貫通部の処理
配線には、通常のケーブル配線ではなく、*ねじ込み式の電線管(配管の接続部をねじ込み構造にすることで気密性を高めた金属製の配管)*を使用しました。防爆区画では、配管内部を通じてガスが他の区画へ流出しないよう気密性を確保することが重要です。
あわせて、壁や天井を貫通する部分についても、可燃性ガスが区画外へ漏れ出さないよう貫通部の処理を行いました。細かな隙間から漏れが生じないよう、一つひとつの継手を丁寧に施工しています。

壁面に施工したねじ込み式電線管です。防爆仕様の継手を使用し、配管ルートに沿って固定しています。
動作試験と所轄消防署への届出
すべての機器を設置したあとは、感知器が正常に作動するかを確認する動作試験を実施しました。実際に感知器を作動させ、警報が正しく発報するかを一つずつ確認しています。
動作に問題がないことを確認したうえで、所轄消防署へ設置内容の届出を提出し、法令に基づいた手続きを完了しています。届出から完了までの流れをまとめると、次のとおりです。
- 感知器・照明器具・配管の施工
- 動作試験による作動確認
- 所轄消防署への届出提出
まとめ
倉庫の一部を防爆区画へ変更する工事では、一般的な消防用設備をそのまま使うのではなく、防爆仕様の機器と施工方法を選定することが重要です。感知器・照明器具の設置から配管の気密処理、動作試験、消防署への届出まで、専門的な知識が求められます。
消防119では、防爆区画を含む特殊な用途変更にも対応しております。設備の選定から届出まで一貫してサポートいたしますので、同様の施工をご検討の際はお気軽にご相談ください。
