大阪府東大阪市のテナントビルにて、建物全体の改修にあわせて感知器の撤去・新設工事を行いました。既存の配線状況を確認したうえで配線を引き直し、誤報防止を図りながら新しい感知器へ取り替え、動作試験と消防署への届出まで対応した事例です。
現場データ
- 施工場所:大阪府東大阪市(テナントビル)
- 工事内容:全体改修にともなう感知器の撤去・新設、配線の引き直し
- 主な作業:既存配線の切り離し・引き直し、感知器取替、動作試験、届出提出
工事の背景|テナントビル全体改修に伴う感知器の入れ替え
今回の現場は、テナントビル全体の改修工事にあわせて、既存の感知器を撤去し、新しい感知器へ入れ替える案件です。建物の改修では天井や壁の解体・造作にともなって既存の配線がむき出しになるため、このタイミングで感知器や配線もあわせて見直すのが一般的です。
改修中の天井裏は、長年の増設や配線変更が積み重なった結果、配線が複雑に入り組んだ状態になっていました。テナントの入れ替えや設備更新のたびに配線が継ぎ足されていくと、どの配線がどの感知器につながっているのかが分かりにくくなる傾向があります。

改修中の天井裏の様子です。既存の配線が複数系統にわたって入り組んでおり、どの配線がどの感知器につながっているかの確認から作業を始めました。
施工内容|感知器の撤去・新設と配線の引き直し
改修にあわせた感知器の入れ替えでは、単純に器具を交換するだけでなく、配線の状態を確認したうえで必要な範囲を引き直すことが重要になります。
既存配線の状況と切り離し・引き直し
既存の配線が複雑だった場合は、無理に流用せず、一度切り離してから配線を引き直すことが多くなります。配線を流用すると、断線や接続不良に気づきにくいまま使用を続けることになりかねません。改修工事は配線を露出できる貴重な機会のため、あわせて整理しています。
配線をそのまま流用した場合と、引き直した場合の違いを整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 既存配線を流用 | 配線を引き直し |
|---|---|---|
| 断線・劣化の把握 | 外観からは分かりにくい | 施工時にあわせて確認できる |
| 誤報の発生リスク | 経年劣化により残りやすい | 新しい配線で低減できる |
| 今後の管理のしやすさ | 系統が把握しにくいまま | 系統を整理した状態にできる |
誤報防止のための感知器取替
既存配線をそのまま使用した場合、経年劣化や接続不良によって*誤報(実際には火災が発生していないのに警報が作動してしまうこと)*が発生する可能性があります。今回は感知器そのものを取替することで、誤報の防止につなげました。

新設した感知器です。天井面(内装パネル)に設置し、既存の配線から引き直した新しい配線に接続しています。
工事の流れを整理すると、次のとおりです。
- 既存の感知器・配線の状況確認
- 不要な配線の切り離しと引き直し
- 新しい感知器の設置
- 動作試験・届出
動作試験と所轄消防署への届出
新設した感知器の配線が完了したあとは、火災受信機(各感知器からの信号を受け取り、警報や表示を行う制御盤)を使って動作試験を実施しました。各回線が正しく反応するかを一つずつ確認しています。

動作試験に使用した火災受信機です。回線ごとの表示灯や試験用のスイッチで、感知器が正常に信号を送っているかを確認します。
動作に問題がないことを確認したうえで、所轄の消防署へ設置内容の届出を提出し、法令に基づいた手続きを完了しています。
まとめ
テナントビルの全体改修にあわせた感知器の入れ替えでは、器具を交換するだけでなく、既存配線の状態を確認し、必要に応じて引き直すことが誤報防止につながります。配線が複雑な現場ほど、改修工事のタイミングでの見直しが有効です。
消防119では、テナントビルの改修にあわせた感知器の入れ替えや配線の引き直しにも対応しております。改修工事とあわせて消防設備の見直しをご検討の際は、お気軽にご相談ください。
